どこまで使える? シヤチハタのOKシーンは?

どこまで使える? シヤチハタのOKシーンは?

シヤチハタと印鑑の違いはどこにあるのでしょうか。また、どんな場合、シヤチハタが使えないのかをみていきましょう。 2018年12月18日作成

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シヤチハタと印鑑の違いはどこにあるのでしょうか。また、どんな場合、シヤチハタが使えないのかをみていきましょう。 2018年12月18日作成

シヤチハタと印鑑の違いとは?

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一般的に「シヤチハタ」は浸透印のことをいいます。
浸透印というのは、はんこ本体にインクが内蔵されていて、朱肉やスタンプ台がなくても使えるはんこのことです。

じつは、よく使っている「シヤチハタ」は商品名ではありません。立派な社名で、愛知県に本社を置く、1925年創業の「シヤチハタ株式会社」のことです。

本当の商品名は「Xスタンパー」といいます。

浸透印が「シヤチハタ」と呼ばれるようになったのは、1986(昭和61)年に発売された「ネーム9」。これが大ヒットとなったからです。ほとんどの人が持っているといわれているはんこで、今も売れ続けているロングセラー商品のひとつです。

こうして社名である「シヤチハタ=浸透印」として世間に浸透していきました。
厳密に言えば、シヤチハタ株式会社が作っていないはんこは「シヤチハタ」ではないのですが、朱肉なしで捺せるはんこを指す言葉となりました。

同じようにたとえば、ウォークマン、ウォシュレット、セロテープなど社名や商品名が一般名称になっているものは多く、シヤチハタもそのひとつなのです。

一方、「印鑑」は朱肉がないと捺せないはんこのことです。
木やプラスチックなどでできていて、手や機械を使って掘られています。

また、「シヤチハタ」は軽い力でポンと捺せばたいていきれいに捺すことができますが、「印鑑」はなかなかきれに捺すことができません。

まず、捺印マットを敷き、朱肉を均一につけた後、平均的に力がかかるようにしっかりと力を上から加えないときれいに捺すことができません。捺し方が悪いと部分的に欠けたりしてしまい、訂正印を捺したりしないといけない場合があり、かなり面倒に感じることがあります。

シヤチハタでもOKなシーンは?

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一般的に「シヤチハタ」と呼ばれるインク入りのはんこには、以下のような8つのメリットがあります。
1.朱肉がいらないこと
2.力を入れなくてもきれいに捺せること
3.連続して捺すことができること
4.捺印マットがなくてもきれいに捺せること
5.すぐ乾くこと
6.持ち歩きが便利なこと
7.書体が選べること
8.本体やインクの色が選べること


種類も豊富で便利な「シヤチハタ」ですが、じつはどこでも使えるものではありません。

シヤチハタを持って行ったら「ここではシヤチハタは使えません」「シヤチハタはダメです」と言われた経験はありませんか?

朱肉が必要な印鑑はどんなところでも使えますが、印鑑とは違い、シヤチハタは使えるシーンと使えないシーンがあります。
では、どんなときに使えるのでしょうか。

よく使われているのが郵便物、宅配物、回覧板などの受け取りサインとしてでしょう。
もちろん、会社内で書類の確認のためのサインとしても使われています。

はんこを捺さなくてはいけない書類が山積みなのに、いちいち朱肉をつけなければ捺せないはんこは面倒です。
このように連続してはんこを捺す必要があるときにはとても便利に使えます。

また、「ここにはんこを捺してください」と言われたものの、急いでいるときに限って、なぜか探し物は見つからないということが多いもの。はんこはあるけれど朱肉が見つからない! とオロオロすることもなく、シヤチハタなら人を待たせることもなく、はんこを捺すことができます。

こんなシーンのときに朱肉が必要ないシヤチハタはとても便利に使えます。

しかし、銀行や契約時といった重要なときにはシヤチハタは使うことができません。

シヤチハタではNGなシーンは?

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便利なシヤチハタですが、なぜ使えるところと使えないところがあるのでしょうか。
理由はシヤチハタの造りにあります。

1.劣化すると形が変わってしまうから

シヤチハタは捺す部分がゴムでできています。
もちろん、名前が捺せるはんこには違いありませんが、厳密に言えばゴム製のスタンプとなります。

そのため、ゴム印は正式な書類では使うことができません。

なぜなら、ゴムは長年使っていると劣化してしまうからです。劣化すると形が変わり、最初に捺したものと同じものではなくなります。たいてい、同じはんこなら同じ人と認めてもらえますが、はんこが変わってしまったら、同一人物であると認めてもらうことができません。

重要な書類ではこのような不都合が起きるため、銀行など重要な場所でのゴム印使用は認められないという決まりになっているのです。

2.インクは長持ちしないから
印鑑は朱肉を使いますが、シヤチハタはインクという点も違います。

インクはスタンプと同じです。
シヤチハタに使われているインクは浸透性が高いものが使われています。

しかし、朱肉は植物油、合成樹脂、朱色の顔料を松脂などに混ぜた朱油(しゅあぶら)を絞ってインク状にしたものです。普通のゴム印を、朱肉につけてしまうと印面が溶けたり膨らんだりすることがあるので、使うことができません。

長い時間が経つと朱肉とインクでは色の違いもはっきりしてきます。

公的文書は何十年も保管しておく可能性があるものですから、薄れてきてしまうインクではいけないという理由からです。

3.大量生産されているから

シヤチハタはロングセラー商品です。
そのため、大量生産されています。ということは自分と同じ書体のものをどれだけの人が持っているのかもわからないくらい、世の中に出回っているということです。

「佐藤」さんや「鈴木」さんといったメジャーな名字の人ならなおさらです。

はんこはその人を証明するものですから、重要書類では同じものではなく、その人独自のはんこが必要となります。

このような理由から、公的な書類や契約書といった重要な書類ではシヤチハタはNGとなります。
また、シヤチハタでは印鑑を登録することはできませんし、銀行印として使うこともできません。


このように「シヤチハタ」と「印鑑」は使うべきシーンに応じて使えるものが違ってきます。「使えませんよ」と注意される前に、「シヤチハタ」と「印鑑」を上手に使い分けるようにしましょう。

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