「々」はなんて読む?
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普段何気なく使っているのに、改めて「それってどう読むの?」と聞かれたら迷うものってありますよね?
たとえば「時々」「代々木」「人々」などで見られる「々」という文字です。
「時々」は「ときどき」、「代々木」は「よよぎ」、「人々」は「ひとびと」ですから同じ漢字を繰り返している時に使うものという認識はあります。
しかし、いざ、「々」だけをパソコンで打ってみようとすると、はて? どうしたら出てくるのかわかりません。
「時々」と打ってみて「時」だけを消してみるのも手ですが、「々」はそもそもなんて読む文字なのでしょうか。
実は「々」は漢字ではないのです。ですから、読み方はありません。
では、何かというと「々」は、句読点の「、」や「。」などと同じ補助記号の仲間で、要するに記号ということ。
「、」は「読点(どくてん)」で呼び方は「テン」、「。」は「句点(くてん)」で呼び方は「マル」です。これらは文章中に使われる区切り符号となります。
「々」は「同の字点」という名称があり、「踊り字(おどりじ)」に属します。「繰り返し符号(くりかえしふごう)」「重ね字(かさねじ)」「送り字(おくりじ)」などとも呼ばれます。
また、カタカナの「ノ+マ」に見えることから俗にノマ点とも呼ばれています。「々」のほか同じ踊り字に属するものには「ゝ」「く」などがあります。
ちなみにそれらの名称は以下になります。
「ゝ」は「一の字点」
「く」は「くの字点」
「ゝゝ」は「二の字点」
「〃」は「ノの字点」
「々」と単独で入力方法ってあるの?
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「々」は、推測通り同じ漢字を続けて使う時に使います。
では、「々」をパソコンやスマホで入力するには、どうすればいいのでしょうか。
わからない時は、「時々」「久々」と入力して「々」だけを残して消してしまうのが手っ取り早いでしょう。
でも、どうせなら「々」の入力方法を知っていたいものです。
変換方法は3つあります。
1「おなじ」と入力して変換する方法
2「どう」と入力して変換する方法
3「くりかえし」と入力して変換する方法
簡単なのでぜひ、覚えておくようにしましょう。ちなみに「〃」「ゝ」といった文字も一緒に表示されますので、それらを使う時も同じ方法になります。
人に説明する場合は?
また、目の前の人に説明する時はわからないようなら書けば済むのですが、電話で話しているときにはそうはいきません。では、どう説明すればわかるでしょうか。
「同の字点」「踊り字(おどりじ)」「繰り返し符号(くりかえしふごう)」「重ね字(かさねじ)」「送り字(おくりじ)」などと言ってみても、はぁ? と言われるのがオチです。
そんな時には「代々木」の真ん中の文字で、「ノ+マ」と言えばわかってもらえるはずです。
「々」は名前にも使える?
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では、「々」は名前に使うことはできるのでしょうか。
名前に使える文字については法律で厳格に定められていて、法務省のHP「子の名に使える漢字」(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji86.html)で検索することができます。
常用漢字表と人名用漢字表に掲げられた漢字は全部で2999字体となっていて、その中に入っていれば名前に使うことができます。
このように決められた漢字と、ひらがなおよびカタカナが使用可能ですが、アルファベットや数字などは使うことができません。
その中に「々」も含まれるので、名前に使うことができます。
「々」が使われる人気の名前を調べてみました。
たとえば、女の子では奈々、寧々、菜々、百々花、菜々子、奈々美、菜々美、奈々緒などが人気の名前です。
「々」は女の子だけではなく、男の子の名前でも見ることができます。澄々人(すずと)、凛々斗(りりと)、寿々真(すずま)など今ドキ風の名前に使われていて、こちらも人気がある名前です。
「々」を名前に入れると可愛らしいおしゃれな名前だけでなく、古風な印象を受ける名前までが付けられます。
同じ漢字を並べるのは避けたいという時に使うことで素敵な名前を付けることができるようになる「々」。前に使う漢字の意味を強く持たせることができる「々」を使って、ぜひ、赤ちゃんに素敵な名前をつけてあげたいものです。
「々」は苗字や名前のほか、四字熟語などにも使われていますが、素敵な名前も多いものです。ぜひ、赤ちゃんの名前を付ける時に「々」を付けたものを考えてみませんか。
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