強着スタンプインキ「TAT(タート)」を徹底解説!

強着スタンプインキ「TAT(タート)」を徹底解説!

工業用に作られたシャチハタのタートインクを知っていますか?タートには幅広い種類があり、企業以外にも、子供の持ち物の名前つけなどにも使われています。 2018年07月23日作成

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工業用に作られたシャチハタのタートインクを知っていますか?タートには幅広い種類があり、企業以外にも、子供の持ち物の名前つけなどにも使われています。 2018年07月23日作成

強着スタンプインキTAT(タート)を知っていますか? 紙以外にも、金属やプラスチックなどにもなつ印を可能にする優れものです。

印鑑・スタンプ文化は日本が先進しているといっても過言ではないでしょう。
このスタンプが活かされるのは、おもに工業の現場。

・タイヤメーカーでの商品区分
・電子部品メーカーでの社名
・物流センターでの商品確認
・自動車部品メーカーでの検品作業
・精密機械メーカーでの商品検査

さらに工業用途以外にも、子供の名前つけやプライベートでの使用方法も見直されているのです。

手書きだと、人によって文字が見えづらかったり、インクがかすんだりすることがあります。
その点、スタンプならそういった心配も少なく、手書きよりも作業効率が上がります。
今回は、そんなシャチハタの技術製品タートについて詳しくご紹介していきます。 この記事では、

・タートのすごいところ
・タートにはどんな商品があるか

をご紹介します。

TOPIC 01

TATとは?

TAT(タート)は、優れた強着性のある特殊なインクを使用しており、非吸収面素材へのなつ印を成功。

非吸収面素材とは、紙類のほかに、布類、皮革類、木材、プラスチック類、ゴム、金属、ガラス、陶器などのことです。

タートには、手持ちのゴム印でなつ印する「強着スタンプ台タート」、浸透印タイプの「タートスタンパー」の2種類があります。

TATのすごいところ①豊富なラインナップ


どんなものにも捺(お)せるインキ、タート。 ですが、素材が違えばどうしてもにじんだり、かすんだりする場合もありますよね。
そこで、よりキレイな印影が残せるように、タートは素材にあったインクの種類が用意されています。

多目的用(油性顔料系)
金属・プラスチック・ガラス・陶器・布・皮革・木材など、非吸収面・半吸収面に適したタイプ。 既存のゴム印をいろいろな素材に捺したい方にオススメの商品です。
金属用(油性染料)
アルミニウム・鉄・ステンレス・メッキなど、金属およびガラス製品に適したスタンプです。
プラスチック用(油性染料)
硬質塩ビ・アクリル・ポリエステル・ナイロン・天然ゴムなどのプラスチック、ゴム素材に。
スペシャルタイプ
特殊な素材や濃色な素材へのなつ印や、既製品にないインクの色、捺した印影に2次加工をする場合には、スペシャルタイプを使用します。
特殊な素材とは、PEやPPシリコン素材、例えばスーパーのレジ袋など。また、タイヤなどの濃色な素材へのなつ印にも適しています。 また、捺印後の2次加工とは、アルコール洗浄や、ワニス処理(電気コイルなど)、加熱処理などを指します。
スペシャルタイプは、現場で働く、お客様の声からうまれたインクです。

しかしながら、これだけの種類があるとどれを買えばいいのか迷いますよね。

TATのホームページには、「インキのなつ印適性」というページがあります。
どの素材に捺す時に、どのTATを使えばいいのかを一覧で確認することができます。

TATのすごいところ②TATインキの安全性


世界的な課題である環境問題は工業用品も例外ではなく、製品に環境負荷物質が含まれているか、欧州では特に取締りが厳しいのです。

タートは、環境問題に関するさまざまな指令・規制をクリアしていので、海外への輸出や、工業品・部品などを製造している方も、安心してインクを使うことができます。

クリアしている指令・規制を簡単に紹介します。

・輸出貿易管理令の規制
すべてのTAT商品は、輸出貿易管理令にて規制されている物質は、意図して使用していません。

・オゾン層保護法とプロン・エタン溶剤の規制
インキ本体はもちろん、製作工程でも、オゾン層を破壊するとして規制をうけるような物質は使用していません。

・ELV指令
重金属である「鉛・水銀・カドミウム・六価クロム」などは使用していません。

・RoHS指令
重金属である「鉛・水銀・カドミウム・六価クロム」など、およびPBB(ポリモビフェニール)、PBDE(ポリブロモジフェニルエーテル)は使用していません。

このように、国内外の規制や指令に従って安全性の確保に努めているのです。

TOPIC 02

タート商品紹介:スタンプ台

お手持ちのゴム印でさまざまな素材にマーキングできる工業用のスタンプ台です。

特徴としては、以下の3点。

・乾きが早く、インクのこすれとりや他の素材への付着が起きにくい

・油に強く、水落ちすることがありません。また、熱にも強い耐久性も備えています

・既存のゴム印をそのまま使うことができます<br>

強着スタンプ台タート(多目的用)

多目的用は、どんなものにも捺せるオールラウンドタイプ。
インクの色は、黒、赤、藍色、緑、紫の5種類です。

・中型・・・盤面サイズ90×56ミリ
・大型・・・盤面サイズ106×67ミリ
・特大型・・・盤面サイズ143×87ミリ

また、このスタンプ台には、「塗布用」があります。
塗布用は、必要な時にインクを塗って使うインクの入っていないタイプ。
速乾性や白色インク、スペシャルタイプのインクに使います。

強着スタンプ台タート(金属用)

金属・プラスチック・ガラスや陶器などに特化したスタンプ台。
このスタンプ台は、なつ印後の耐水・耐久性に優れた機能をもちます。

強着スタンプ台タート(プラスチック用)

プラスチックなどの樹脂に対して、しっかりと印影を残せます。
強着性に優れたにじみの少ない油性顔料インキです。

スタンプ台本体は開閉が手軽にでき、インクがもれにくいロック式。

TOPIC 03

タートインキ

次に、ボトルタイプの強着インキを紹介します。
スタンプ台や、インク内蔵型ゴム印への補充のために使用します。

強着スタンプインキタート(多目的用)

金属やプラスチック、ガラス木材など非吸収面・半吸収面の捺印に最適なインキです。
カラーは、黒、赤、藍色、緑、紫、白の6種類。

強着スタンプインクには、乾きの早い「速乾性」タイプのものもあります。

・大瓶・・・350ml
・小瓶・・・55ml
・タートスタンパー専用補充インキ・・・20ml

白色の強着スタンプインクにはいくつか注意点があります。

白インキは、吸水する布や紙へのなつ印には不向きの色です。
また、顔料が沈殿しやすいので、使うときはキャップをしたままよく振って使用します。

タートスタンパーに補充すると、インクが漏れて使用できなくなる恐れがあります。
白インキを使用する際は、必ず塗布用のスタンプ台を使用しましょう。

強着スタンプインキ タート溶剤

タート溶剤は、使っているスタンプ台が硬まってしまったり、乾燥やネバリ、糸引きなどが起きた場合に使う専用の溶剤です。

また、タートのなつ印で使うゴム印の洗浄としても使用可能です。

・大瓶・・・350ml
・小瓶・・・55ml

タート溶剤の使い方を簡単にご説明します。
タート溶剤をスポイトで取り、スタンプ面の状態に合わせて適量を垂らします。
垂らした後は、ゴム印などでスタンプ面を軽く叩いて溶剤をなじませます。

タート溶剤には、強着スタンプ台用以外にも
・速乾性強着スタンプ台用
・スペシャルタイプ用

がそれぞれあります。

TOPIC 04

商品紹介:タートスタンパー(浸透印)

タートスタンパーはインク内蔵式なのでスタンプ台を使わず、スピーディーな連続なつ印が可能です。

なつ印回数はインクの補充なしで約8,000回。
繰り返し使うために、補充インキやメンテナンス溶剤もあります。

タートスタンパーはオーダー用品。
書体の種類は9書体、インクは6色の中から選ぶことができます。

・角型印・・・1342号(13×42ミリ)
・丸型印・・・6号、11号、16号、20号、30号
・日付差替印・・・年月日を差し替えて使う、タートスタンパー。サイズは16号、20号、30号があります。

回転スタンプ(スタンプ内蔵式)

タートシリーズに、スタンプ内蔵式が新たに加わりました。
そのまま連続なつ印ができるので、製品の品番表示、サイズ表示、検印などの作業効率が上がります。

・6号・・・漢字の場合1列で最大2文字まで、ひらがな・アルファベット・カタカナは、2列最大4文字まで入れることが可能。

・11号・・・漢字の場合1列最大3文字まで。ひらがな・アルファベット・カタカナは、2列最大6文字まで入れることが可能。

TOPIC 05

シャチハタのスタンプ台

シャチハタのスタンプ台は、顔料または、染料インキを染み込ませたスタンプパッドです。

ゴム印などの印面をパッドにつけることで、インクが印面に付着します。
用途に合わせてスタンプ台のバリエーションも豊富です。

スタンプ台の仕組み

100円均一に売られているような安価のスタンプ台を使った際、

・インクがうつりにくい、捺してもインクがなかなか付かない
・インクが乾くのが遅くて汚れてしまった

などといった経験はありませんか?
それは、インクの粒子が大きいからこそ起こる問題なのです。

シャチハタは、物質を原子レベルの大きさで制御するナノテクノロジーをインキの開発に取り入れ、インクの粒子をナノレベルまで小さくすることで、ムラなく均一にコントロールすることに成功しました。
そのおかげでインクの乾きが早くなり、軽い力でもムラなく綺麗に捺すことができるのです。

シャチハタのスタンプ台の種類

シャチハタのスタンプ台は用途に合わせていくつか種類があります。
それを簡単にご紹介します。

・油性顔料系インキ(シャチハタスタンプ台)

普通紙に捺す際、乾きが早いのが特徴。
インクは水に流れません。
顔料なので、インクが日光で色あせることも少ないです。

・油性染料インキ(フォアコートスタンプ台)

チラシなどの光沢紙に捺すと乾きが早いのが特徴。
インクは水に流れません。
染料なので、耐光性は顔料より弱めです。

・水性顔料インキ(水性顔料系スタンプ台)

耐水性、耐光性に優れています。
和紙や模造紙などの粗い紙にもにじまず捺すことができます。
乾きが早くないものの、普通紙にも適しています。

TOPIC 06

タートを使うときに気をつけたいこと

・必ず、同じ種類、同じ色のインクを補充しましょう。
違うインクの混用は絶対におやめください。

・タートを使うときは周りの換気を良くしましょう。
引火性のあるインクなので、火の気には気をつけることが大切です。

・タートは揮発性のインクです。
使う時以外は、フタをしめてアルミ袋に入れましょう。
なるべく冷暗所で保管をすることをおすすめします。

・食用色素は使用していないので、直接口につける部分へのなつ印は避けましょう 万が一皮膚にインクがついた場合は体質によって影響を受ける場合があるので、すぐに薬用のアルコールで拭いてください。


<ご使用方法>
品質・性能を維持するためにも、なつ印作業をしない日でも、必ず毎日捨て印を10回程度行いましょう。(タートスタンパー)

<インクの補充>
補充インクのボトルの底に、白色顔料が沈殿している場合があります。
キャップをしたままよく振って、インクが均一になるまで混ぜ合わせて使いましょう。

また、キャップを開ける時にインクが飛び出る恐れがあるので強く捺さないこと。
補充後は、印面を下にした状態で30分程度待ち、アルミ袋に入れて横にした状態で保管します。

使用回数が少ないにも関わらず、印影がうすく、水っぽくなる場合には、印面が目詰まりを起こしています。
インク補充をしても回復しない場合は、修復不可能になります。
そのため、繰り返しインクを補充するとインクが漏れてしまうことがあります。


タートインクは化学製品です。使い方には十分注意しましょう。

 
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