履歴書にはんこは押すもの?
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就職や転職のときに必ず必要なのが履歴書ですが、印鑑は必要なのでしょうか。それとも不要なのでしょうか。
履歴書をよく見ると「印」の欄があるとないものがあります。
以前は押印欄が必ずありましたが、今ではないものがほとんどです。
じつはこれは、1997年2月10日に「押印を求める必要性や実質的意義が乏しく、押印を廃止しても支障のないものは廃止し、記名のみでよいこととする」という趣旨の「押印見直しガイドライン」が閣議決定されたため。
つまり、押印をする意味が薄いので押印しなくても問題がないということになったのです。ですから、押印欄がない場合は特に捺す必要はありません。
・押印欄がある場合は?
押印欄がある履歴書なら、押しておくようにします。雑に押すと薄くなったり、欠けたりしてしまうのできっちりと丁寧に押しておきましょう。
また、所定の書式に押印欄がある場合も同じです。印象を良くするためにもきれいに押してから提出するようにしましょう。
・採用担当者に押印を求められ場合は?
これも同様です。「押印見直しガイドライン」が閣議決定されたからといっても、「押すように」と言われたら所定の位置に必ず押すようにしましょう。
履歴書にはどんなはんこを使うべき?
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では、履歴書にはんこを押す場合、どんなはんこを使ったらいいのでしょうか。
はんこといえば、「実印」「銀行印」「認印」「シャチハタ」が思い浮かぶと思います。いくら大事な履歴書どいえど常識的に「実印」や「銀行印」は使わないでしょうから、「認印」と「シャチハタ」のどちらかだなと考える方が多いと思います。
「シャチハタ」は濡れるとにじんだり、保存状態によっては薄くなったり、変色したりします。そのため、一般的には重要書類には使いません。
ということは履歴書に適しているのは、残った「認印」ということです。
認印というのは朱肉を使うタイプのはんこのことです。一方、シャチハタは朱肉がいらないはんこのことです。
そもそも認印は役所等に届け出していない未登録の印鑑ですから、個人情報流出や印影を悪用される恐れもありません。逆に実印や銀行印は悪用されてしまう恐れのあるはんこですから、よほどのことがない限り、押さないようにすることが大切です。
ただ、一見すれば、認印もシャチハタもさほど変わらないように思えます。実際、押して比べてみてもほぼ変わりません。便利なシャチハタのほうが薄れずに押せるし、シャチハタのほうがくっきりはっきりできれいに見えると思います。
しかし、だからといってシャチハタを押してしまうと採用担当者に「ビジネス上の書類であるいう意識が不足している」「常識不足」「履歴書を軽んじている」とも思われかねません。
採用担当者にいい印象を与えるためにも、必ず認印を使うようにしましょう。
もしも、押した印鑑が失敗したら?
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履歴書を書いていると緊張する余り、字を書き間違えてしまうことがあります。そんなときは『しまった…』と思いながらも渋々、書き直しをすると思います。
はんこも失敗することがあります。では、そんなときはどうしたらいいのでしょうか。
印鑑がかすれてしまったら…
力がうまく入らなかったり、朱肉が十分についていないとかすれてしまい、ボケボケになってしまうことがあります。
・解決策
はんこのチェック→はんこを捺す前に印鑑が目詰まりしていないかを確かめましょう。
朱肉のチェック→古いと乾いてしまっていることがあります。乾いていないか確かめておきましょう。
捺印マット→なければ厚めのノートなどを代用しましょう。
逆さまに押してしまったら…
上下が逆になってしまうことがあります。
・解決策
はんこのチェック→はんこの向きを確かめてから捺印するようにしましょう。
にじんでしまったら…
しっかりと捺そうとするとつい、力が入り、朱肉をつけ過ぎてしまうことがあります。そのまま押してしまうとグジャと潰れたような感触となり、太枠がついたような印影になってしまうことがあります。
・解決策
はんこのチェック→はんこにほこりや乾いた朱肉が目詰まりしていないかを確かめましょう。
朱肉のチェック→つけすぎないよう注意しましょう。ポンポンと軽くつけるくらいで十分です。
捺印マット→なければ厚めのノートなどでもOK。平らで弾力のあるものなら何でもかまいません。
押印欄がある、または捺印してくださいと言われたときは、はんこも文字の一部です。たかがはんこひとつで…と思われるかもしれませんが、にじんだり、欠けたり、逆さまのまま提出してしまうと、評価が下がってしまう可能性だってあります。
はんこを捺すのは最後の仕上げと考え、最後まで気を抜かずに履歴書を書いていきましょう。
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