子どもに多い食物アレルギー
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食物アレルギーは時に命にかかわることもあり、学校給食での誤食事故はたびたび起きているのが現状です。
2012年12月、都内の小学校で給食後に食物アレルギーのある5年生の女児が死亡する事故が、2014年7月秋田の小学校では児童3人がアレルギー症状を起こして病院に運ばれたこともありました。
最近、子どもから大人まで食物アレルギーを持つ人が増えてきています。「3大アレルゲン」と呼ばれているのが、小麦、鶏卵、牛乳です。
中でも小麦の代表と言えばパンですが、それだけではなく広く使われているのが特徴。たとえばスパゲティ、うどん、中華麺といった麺類、餃子の皮、カレールウ、お菓子など、さまざまな加工食品に使われています。
アレルギーがあると食べ物には気を遣うものですが、実は粘土にも気をつけなければいけません。
幼稚園や保育園でもよく使われている小麦粘土は、アレルギーの心配のない子どもにとっては口に入れても安全です。しかし、小麦アレルギーのある子どもにとっては触っただけでブツブツができたり、口に入れてしまうとアナフィラキシーショックを起こすこともあるのです。
粘土遊びくらいならだいじょうぶと安心しがちですが、食べたら出るのがアレルギーではなく、こねただけでアレルギーが起こる場合もあります。
小さな子どもは見ていない時に粘土を口に入れたり、舐めたりすることがあるのでアレルギー症状が少しでも出たことがあるなら粘土選びも大切です。
増えている子どものアレルギー
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では、アレルギー症状を持っている子どもはどのくらいいるのでしょうか。
昔はかなり少なかったのですが、小麦、鶏卵、牛乳を食べる機会が非常に多くなった、住環境の変化によるダニが発生しやすくなったなどの原因によりアレルギーを引き起こしやすくなったと言われています。
そもそもひと昔前にはアレルギーという言葉すら聞いたことがなかったくらいです。
厚生労働省によると現在では国民の2人に1人が何らかのアレルギーを持っているといわれていて、急速に増加している『出典:リウマチ・アレルギー対策委員会報告書(平成23年)』ということ。
中でも子どもの割合は多くなっていて、昔と比較すると気管支喘息、アトピー性皮膚炎は倍増傾向にあるということです。
このため、子どもを注意深く観察することがより求められるようになっているのです。
食物アレルギーの症状はさまざまで、さらに口に入れた場合でも症状が出るまでは数分以内から数時間後まで幅広く、症状の進み方も人それぞれ。
皮膚が赤くなったり、ブツブツができる、口の中がイガイガするという軽い症状から、嘔吐、下痢、腹痛などや咳、ゼーゼーする呼吸、呼吸困難、声がかすれるなどの中程度のほか、ぐったりしてしまう全身症状までがあります。(『平成30年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業)アレルギー疾患に対する保健指導マニュアル開発のための研究』より。)
天然素材から作られた粘土
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昔は、粘土といえば紙粘土や油粘土でしたが、子どものアレルギーが多くなったためか、さまざまな種類が出ています。
小麦粘土
名前通り小麦、塩、水からできている粘土のこと。
そのため、小麦粉、水、塩を用意すればかんたんに自宅で手作りすることもできます。また、食用色素を加えることでカラフルな粘土を作ることができます。
柔らかいので、力が弱い小さな子どもでも十分に扱うことができます。しかし、乾燥しやすいので置きっぱなしにするとポロポロしてきてしまうので密封出来るジップロックなどに入れて保存するようにします。
ただし、小麦アレルギーの子どもには使えません。
米粘土
主成分はお米です。
手につきにくいので扱いやすいのですが、デメリットは色が混ざりにくいこと。置きっぱなしにするとカチカチになってしまいます。
寒天粘土
こちらは寒天を使った粘土「かんてんねんど 5色セット」。アレルギーが心配な子どもにはおすすめの粘土です。
防腐剤の代わりににがりが使われているので、もし口に入れても苦いので吐き出してくれるので安心です。
においも少なく手にくっつきにくいので扱いやすいのが特徴です。また、乾きにくいので、たとえ置きっぱなしにしても硬くなることはありません。多少硬くなったときは、濡れたタオルなどで包んで一晩置いておくと元通りになります。
ぷるぷるしているので感触も楽しめますし、色も混ざりやすいので混ぜるとどんな色になるのかも楽しめます。
粘土遊びは子どもの成長を促してくれる効果があります。ぜひ、安全な粘土遊びをいっぱいさせて能力を目いっぱい伸ばすお手伝いをしてあげてください!
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