個人と会社の印鑑 どこが違う?
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印鑑には個人用と法人用があります。
個人用はそのままずばり、家庭で使う印鑑であり、法人用は会社で使う印鑑のことです。
まず、印鑑には「実印」「銀行印」「認印」がありますが、種類は個人用も、法人用も同じです。
では、一体どこが違っているのでしょうか。
1. サイズが違う
印鑑全体のサイズで考えると、法人用は、個人用よりも大きめです。
■認印
個人用/認印:10.5~13.5ミリ
法人用/認印:15~16.5ミリ
■銀行印
個人用/認印:12~15ミリ
法人用/認印:16.5~18ミリ
■実印
個人用/認印:13.5~18ミリ
法人用/認印:18~21ミリ
個人用よりも法人用は文字数が多くなるので大きくなります。
2. 値段が高い
法人用は個人用よりも高価です。
文字数や印面が大きくなればなるほど手間も材料代もかかってくるので、当然高くなります。
3. 形が違う
個人用は一般的には円柱型ですが、法人用は中央にくびれのある形をしています。これを「天丸」と言います。持ちやすく、また、手になじみやすい形になっているのが特徴です。
もちろん、個人用でもくびれのある天丸もありますし、法人用でも筒状の印鑑もあります。
形が違っていれば個人用か法人用かがパッとわかるので形を変えた方が便利に使えます。
4. 印面が違う
個人用であれば苗字だけ、名前だけ、またはフルネームで印鑑が作られます。
法人用の実印と認印は会社の名前と役職名、銀行印は会社の名前と銀行印が入ります。
5. デザインが違う
個人用は苗字、名前、またはフルネームが二段になって入っています。
法人用は二重の円になっていて、外側に会社名、そして内側の円の中に代表者名などが入っています。
個人用と法人用 その他の違いとは?
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個人用と法人用の実印は登録する場所が違っています。
個人用の実印を登録するには住民票が置いてある、もよりの市町村役場になります。
法人用の実印は会社の住所を管轄する法務局になります。会社設立の時に印鑑が必要になるので設立時に作る必要があります。
また、法人用の印鑑には丸印と角印があります。では、どのような用途に使うのでしょうか。
法人用の丸印
丸印は代表者印で会社設立時に法務局に登録した印鑑です。要するに会社の実印で、主に契約などを結ぶときに使用します。大きさ10ミリ以上、30ミリ以内の正方形におさまるものという規定があります。
外枠と内枠の2つに別れていて、外枠には「○○株式会社」というように法人名が丸く囲むように入り、内枠には「代表取締役印」と入るものがほとんどです。そのため、「代表者印」「代表印」「会社の実印」と呼ばれることもあります。
法人用の銀行印も丸印です。これは会社の銀行口座を開設する際に必要となるもので、外枠は実印と同じですが、内側には「銀行之印」と入っています。
ただ、特に決まりはないのでわざわざ銀行印を作らなくても代表者印と銀行印を同じにしても◎。
法人用の角印
角印は会社の認印として使われるもの。「○○株式会社之印」と入っている印鑑で特に大きさなどの規定はありません。
「社印」とも呼ばれる印鑑です。印鑑の大きさは実印よりも大きく、一般的には20~30ミリほどです。
一般的に多いサイズは、代表者印は18ミリ、法人用銀行印16.5ミリ、社印は21ミリ、または24ミリです。
法人用の印鑑を形で選ぶ時
法人用の印鑑を形で選ぶこともできます。
印影が四角いのは「角印」、丸いのは「丸印」ですが、それぞれ「天丸」と「寸胴」の2種類があります。
「天丸」はくびれがあって持ちやすく、「寸胴」は円柱型タイプとなります。
ですから、
角印×天丸
角印×寸胴
丸印×天丸
丸印×寸胴
の4種類から選ぶことができるというわけです。
ただ、会社の名前が入った社印は角印が一般的。持ち手が丸く捺印しやすいため天丸タイプを選ぶ方がほとんどです。代表者印と法人銀行印は丸印となり、代表者印も同じように天丸が人気です。
代表者印、銀行印、社印が形だけですぐ見分けがつくように
代表者印は丸印×天丸
銀行印は丸印×寸胴
社印は角印×天丸または寸胴
を選ぶ方がほとんどです。
このように個人用と法人用の印鑑にはさまざまな決まりがあります。目的や用途によって大きさや形が変わってくるので注意が必要です。
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