知らない人も多い!? 朱肉には種類があるんです!

知らない人も多い!? 朱肉には種類があるんです!

朱肉にはたくさんの種類があります。持ち運びしやすいもの、きれいに捺せるものなどいろいろです。用途にあった朱肉を選びましょう。
2019年11月10日作成

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朱肉にはたくさんの種類があります。持ち運びしやすいもの、きれいに捺せるものなどいろいろです。用途にあった朱肉を選びましょう。
2019年11月10日作成

TOPIC 01

最新技術が使われている朱肉

出典元:https://www.shutterstock.com

はんこを捺すときに必要なものといえば、朱肉です。

朱肉は仏教と共に伝わり、奈良時代には官印として使われました。そして公文書に使われるようになり、一般的になったのは明治時代から。

もともと朱肉は名前通り、朱色ということで銀朱「硫化水銀」が使われていましたが、猛毒なので今では使われていません。

朱肉の主な成分はヒマシ油、松ヤニ、もぐさなどで、それを朱と混ぜて練り合わせています。

現在は研究もグーンと進み、「速乾シヤチハタ朱肉」というあっという間に乾く朱肉も出ています。

シヤチハタによると
『インキの顔料粒子をナノレベルまで小さくして、ムラなく均一になるようコントロールすることで、朱油の乾きが速く、そして「軽い力でもくっきり色濃い」印影が残せるようになっています。』。

このことからもインキにも最新技術が使われているということがよくわかると思います。

朱肉の開発により、ポンと軽くつけるだけで、きれいな印影を残すことができるようになっているのです。

昔の朱肉はなかなか乾きませんでした。しばらく経ってそろそろ乾いたかなと思ってもまだインキがべったりとしていました。

今ではそんなこともなく、あっという間に乾いてくれるので時間短縮にもなり、便利に使えるものとなりました。

TOPIC 02

用途に合わせたサイズをチョイスすることも大事

出典元:https://www.shutterstock.com

朱肉には種類のほか、大きさもさまざまです。はんこの大きさは大小さまざまですから、はんこが大きいのに小さな朱肉を使ってもインキはつきませんから使えません。ですから、使うはんこに合わせた朱肉が必要となります。

大は小を兼ねると大き過ぎる朱肉を買ったとしても、はっきり言ってジャマになるだけです。用途に合わせたサイズを選ぶようにしましょう。

たとえば、持ち運びする朱肉ならコンパクトタイプでしょうし、毎日何度も使用するなら机の上に置ける大きさのもののほうが便利です。

シヤチハタでは「スタンダードタイプ」と「速乾性タイプ」に2種類に分かれています。

「スタンダードタイプ」ってどんなもの?

「スタンダードタイプ」の朱肉は、ネーミング通り、どんなものにもくっきりはっきり捺せるオールマイティーなものです。

たとえば、和紙や登記簿などの薄口用紙のほか、コピー用紙、上質紙にも適しています。

シヤチハタによると『顔料分散技術により、顔料粒子径を最適な大きさに調整することで、印影の厚みを実現。また、それと相反する特性である速乾性と非転写性を実現するオールマイティーな朱肉。』ということです。

要するに乾いたときに横から見ると、紙の上にはインキがもっこりと乗っている状態となるのが、「スタンダードタイプ」です。その上、紙の中にもインキが染みこんでいるので、たとえ、上を削ったとしても、印影は残るということです。

ですから、偽造にも強いため、登記簿などの重要書類にも適しているのです。

「速乾タイプ」ってどんなもの?

「速乾タイプ」はすぐ乾いてくれるタイプの朱肉です。

こちらはコピー用紙、上質紙に適しています。和紙や登記簿などの薄口用紙に使っても問題はありませんが、「スタンダードタイプ」に比べるとやや劣るようです。

TOPIC 03

朱肉の種類とメリット、デメリット

出典元:https://www.shutterstock.com

朱肉には大きく分けると「スポンジ朱肉」と「練り朱肉」があります。

すぐ乾く「スポンジ朱肉」

一般的なのは「スポンジ朱肉」です。

乾きが速いため使い勝手が良く、また持ち運びしやすい大きさがそろっています。

■スポンジ朱肉のメリット
かんたんにはんこが捺せること
すぐ乾くので便利
インキが切れても補充できること
サイズがたくさんあること

■スポンジ朱肉のデメリット
色合いに深みがないこと
長時間保存すると変色する可能性がること

「朱肉 角1号」
サイズは41.5×41.5mm。「エコス」シリーズの朱肉で、ボディはABS再生樹脂、パッケージは再生紙を使っていて環境に配慮したものとなっているのが特徴です。

持ち運びのしやすい朱肉です。

こだわりがあるなら「練り朱肉」

朱肉の元祖と言うべき「練り朱肉」は、朱油に繊維物を加えて作られたものです。

落款印や、重要書類に向いています。

■練り朱肉のメリット
スポンジタイプの朱肉より深みがあり美しい印影が残せること
長時間保存しても変色しない
印影がくっきりはっきりとしていること


■練り朱肉のデメリット
乾くまでの時間が長いこと
携帯には向いていない
メンテナンスがたいへんなこと


「鯱旗印肉 公用 50号」
サイズは直径約65.5mm×高さ約27mm。社名であるシヤチハタの名前がついている朱肉です。高級有機顔料を使用していて美しい印影が残せます。また、使用前に練り直す必要がないので、かんたんに使えるのが特徴です。

朱肉にはさまざまな種類があります。使い方によって選べば、よりきれいな印影を残すことができるようになりますし、時短にもなるので朱肉を使い分けするのをおすすめします。

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