はんこの形は丸型だけじゃない!?

はんこの形は丸型だけじゃない!?

はんこの形は丸型以外にも、小判型、角形、三角形などさまざま。それぞれの特長をご紹介します。 2018年09月25日作成

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はんこの形は丸型以外にも、小判型、角形、三角形などさまざま。それぞれの特長をご紹介します。 2018年09月25日作成

はんこといえば、実印・銀行印・認印とありますが、はんこの形にも種類があることをご存知ですか?

今回は形からはんこの特長をみていきましょう。
はんこでよく使われる書体の特徴もあわせて紹介します。

TOPIC 01

はんこの形紹介

出典:https://www.shutterstock.com

はんこの形はおもに4つ。

・丸型
・小判型
・角型
・三角形

それぞれの使われ方や特徴をみていきましょう。

丸型

多くの人は丸型の印鑑をもっています。
はんこを押す枠も丸型が多いですが、はんこの形そのものには特に規定はありません。

実印として印鑑登録をするときには一定の条件を満たす必要があります。
それは、一辺の長さが8ミリの正方形より大きく、25ミリの正方形より小さいものであること。

この大きさに収まるものであれば、形はなんでも良いのです。

小判型

小判型のはんこは昔は人気がありましたが、今ではあまり見かけなくなっています。

小判型は、訂正印で使われることが多い形です。
丸型の認印と使い分けることで、パッとみて訂正印とわかるようになります。

また、100均などで売られている三文判では小判型が多い形です。
もちろん小判型を実印としても使うことはできますが、現代ではあまり多くない形です。

角型

丸型の次に多く利用されているのが、四角い角型です。
主に角印として利用されています。

角印とは会社で領収書などの書類に日常的に使われる認印のようなもの。

その他、官公庁などの公印として使われるはんこは角印が使われます。

印鑑のルーツである中国では、今も角形のはんこが主流です。

三角形

はんこの形が珍しいものとして、三角形のものがあります。
なかなか使う人はいないので、とても珍しがられる形です。

実ははんこを持つ時に一番安定するのは三角形です。
親指と人差し指、中指の三本を使うので、三角形のはんこは最も安定します。

ちなみに鉛筆が六角柱であることが多いのは3の倍数で安定して持つことができるからです。

TOPIC 02

はんこに「アタリ」がない理由

出典:https://www.shutterstock.com

「アタリ」とは、はんこの上の部分をけずってくぼませたり、しるしが埋め込まれてる部分のことを指します。

このアタリは、はんこを捺印する時に上下を間違わずにサッと捺すことができるように目印としてつけられています。
アタリがあれば、印面を確認することなくスムーズに捺すことができます。

しかしオーダーで作るはんこにはアタリが入っていないことがほとんどです。
便利な機能であるのに、アタリなしが主流であるのはなぜなのでしょう。

これには主に2つの理由があります。

理由1:はんこは持ち主の分身である

「はんこは持ち主の分身である」といういわれが昔からあります。
これは「はんこはその人そのものなので、むやみに傷をつけてはいけない」ということです。
アタリのない、まっすぐな丸型の印鑑が良いと言われているのです。

重要な契約時に一呼吸おくため

実印は大事な契約書類に捺印するはんこです。
重要な契約時に、はんこの上下を確認することで一呼吸おくことができます。
本来はんこは、スムーズにポンポンと捺すものではありません。
自分の意思を正しく表示するために、間をおいて捺すためにアタリをあえてつけないことが主流になっています。

TOPIC 03

はんこの書体紹介

出典:https://www.shutterstock.com

最後に、はんこでおもに使われている書体の特徴をみていきましょう。

印相体(いんそうたい)

印相体は、文字がすべてひとつなぎでかかれている書体。
このことから「縁がとぎれることがない」といわれ多く使われています。

また、文字と枠が接する部分が多く、欠けにくいのも特徴です。

篆書体(てんしょたい)

篆書体は、日本銀行発行のお札に使用されている身近な書体。
銀行印にこの書体が使われることが多いです。

印章用書体のなかでも歴史が長く、可読性が低く偽造にしくいのが特徴。

古印体(こいんたい)

古印体は、隅溜まりや欠け途切れが特徴的な印章用の書体。
非常に読みやすく、認印としてよく用いられます。

隷書体(れいしょたい)

お札の「日本銀行券」や「壱万円」などが隷書体で書かれています。
篆書体を簡略化したもので、古印体の原型ともなっています。

読みやすい書体なので、認印として使われています。

TOPIC 04

はんこの形や書体は時代に沿って変わる

出典:https://www.shutterstock.com

今回ははんこの形について紹介しました。

今でこそ実印は、アタリなしの寸胴丸型が主流ですが、一昔前はアタリありが人気でした。
はんこの形も時代によって流行りがあります。

元々中国から伝わった漢字ですが日本の文化により独自の書体がたくさん生まれました。
はんこの書体も時代によって変わってきているのです。

はんこはその人の分身であり一生物。はんこを作るときはぜひ慎重に選んでください。

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