時代は印鑑レス?口座開設に印鑑が必要ない場合って?

時代は印鑑レス?口座開設に印鑑が必要ない場合って?

印鑑レスで銀行口座が作れるようになりました。印鑑が不要な時代は進みつつありますが、重要書類はすべて印鑑が必要です。印鑑はこれからどんな位置づけになるのでしょうか。

2019年09月12日作成

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印鑑レスで銀行口座が作れるようになりました。印鑑が不要な時代は進みつつありますが、重要書類はすべて印鑑が必要です。印鑑はこれからどんな位置づけになるのでしょうか。

2019年09月12日作成

TOPIC 01

印鑑がなくても口座が作れるの?

出典元:https://www.shutterstock.com

「印鑑レス口座」はその名の通り、口座を作る時に印鑑がなくても作れる口座のことです

今までは銀行口座を開設するには、印鑑が必要不可欠のものでした。

このシステムは明治時代にできたもの。それを延々と守り続けていたのですが、このルールは日本独自のものですから、どんどんと外国人が入ってくるようになったため、次第に変わりつつあるのです。

外国では印鑑の代わりにサインが求められます。サインは筆跡鑑定を行うことで本人であることを証明できるものです。科学的根拠に基づくものですから、サインは身分証明書の代わりにもなるというわけ。

刑事ドラマでも筆跡鑑定はよくでてきますが、調べてみると日本でも専門に行う機関が意外と多いので驚くばかりです。

さて、日本でも印鑑がなくても口座が作れる銀行が増えてきました。最初は一部の銀行でしか認められていませんでしたが、今はメガバンクでも認められるようになりました。

もちろん、それなりのルールもあります。

たとえば、
・フルネームであること
・姓名の書体を統一すること
などがあげられます。

各銀行が定める基準を満たしていれば、アルファベットでの登録も可能です。サインは印鑑と同等の力があると認められています。

TOPIC 02

印鑑レスのメリットとデメリット

出典元:https://www.shutterstock.com

印鑑がなくてもいいという不思議な感覚の印鑑レス口座ですが、そのメリットとデメリットを見ていきましょう。

印鑑レス口座のメリットは?

印鑑がないということは通帳もないということです。

・印鑑や通帳をなくすことがないこと
・銀行やATMで、記帳する手間がいらず時短になる
・紙の通帳を使わないため、環境にやさしい
・WEB上での取引確認期間が延長されたり、金利が高めに設定されたりなどと、銀行によってさまざまな特典がつくこと
・開設が簡単
・入出金情報をダウンロードできる銀行もあり、家計管理がしやすい
・印鑑不要のため印鑑を忘れるということがそもそもない

印鑑レス口座のデメリットは?

・データ保存を自発的に行わないと、データが手元に残らない
・閲覧可能期間を過ぎてしまうとデータを見られなくなり、再発行するとなると手続きが面倒

性格にもよりますが、向き不向きがあると思います。まめな人は向いていますが、定期的にチェックするのが面倒な人は不正取引にも気づかないことがあるので、印鑑レス口座はおすすめできません。

印鑑レス口座を使ってみて向いていないと思ったら、銀行の窓口で紙の通帳のある口座へと戻すこともできます。

TOPIC 03

印鑑は大切な日本文化のひとつ

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最近では宅配の受け取りも印鑑レスが見られるようになりました。

ピンポーンという音と共に「宅配です!」と言われると、条件反射でつい印鑑を手に取ってしまうもの。「はんこはいりません」と言われると、『ああ、そうだった。この業者さんはいらないんだ』と手に持ったはんこを見て何だか複雑な気分になったりもします。

世の中はこのままサインが普及し、印鑑レスが進んでしまうのでしょうか。

以前、あるテレビ番組ではんこが大好きな外国人が紹介されていました。彼が「はんこには美しさの中に奥深い意味が込められていて、とっても神秘的。これは日本人のアイデンティティを表すものだ」と言っていたのが印象的でした。

それを聞いて「へー、そういうものなんだ~」と感心。今まで何となく必要だからということだけで使っていたはんこですが、それ以来、違う目で見ることができるようになったと思います。

このように印鑑は日本に古くからある大切な文化で、長い間「はんこ」が根付いていました。印鑑文化を持つ国は日本、韓国、台湾と少なく、それ以外の国では「サイン」。

文化を守ることはもちろんですが、印鑑がなくなることはありません。

たとえば、不動産売買やさまざまな重要シーンで必ず必要となる印鑑証明書もあります。人生でそう多くはないかもしれませんが、日本に住んでいるなら、やはり印鑑は必要不可欠なものには変わりません。

いざというときに必要な印鑑をこの際見直し、必要に応じて作り替えることも重要なことです。出番の少なくなりつつある印鑑ですが、そろそろ新しい印鑑に替えて気分も一新してみてはいかがですか。

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