なぜ日本はハンコ文化なの?

なぜ日本はハンコ文化なの?

外国ではサインが使われていますが、日本ではハンコ。法律上、ハンコは効力があるとされているものですからハンコがなくなることはありません。ハンコとサインについて見ていきましょう。
2019年12月16日作成

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外国ではサインが使われていますが、日本ではハンコ。法律上、ハンコは効力があるとされているものですからハンコがなくなることはありません。ハンコとサインについて見ていきましょう。
2019年12月16日作成

TOPIC 01

日本で生活するのはハンコは必要不可欠なもの

出典元:https://www.shutterstock.com

日本で生活するにあたり、ハンコはなくてはならないものです。

不動産屋に行って部屋を借りれば、「ハンコ、捺してね」と言わて必ず賃貸契約書にハンコを捺さなければいけません。海外ならサインで済みますが、日本ではハンコです。

部屋を借りずにマンションや土地を購入しても同じです。

また、結婚したり、離婚するときもハンコは必要になります。

宅配便を受け取るときにもハンコが必要です。最近では宅配便は不要になってきたところが多くなりました。
ハンコを持って玄関の戸を開けると、「いりませんよ」と言われてしまうこともあります。

回覧板も「見たよ」という印としてハンコを捺します。

このようにハンコが必要なシーンはいくらでもあり、あげたらキリがないほどです。

ただ、ハンコが必要といっても持って歩くという習性がないからでしょうか。大事なときに「あっ! ハンコ、持ってくるの忘れた!」ということがあります。

そのために家に戻ったり、ハンコを出先で買ったり……。何だかソンをしたような気分になることもありますよね。

必要なものなのに、ハンコはなぜか影が薄いような気がします。

それに100均などでも大量に売られているので、ハンコは文化のはずなのにチープな感じがするのは私だけでしょうか。

TOPIC 02

サインよりも信用度が高いハンコ

出典元:https://www.shutterstock.com

自分がハンコを何本持っているのか知っていますか。

そんなに持っていないでしょ……とあちこち調べてみたら、意外と持っていました。

・シャチハタ3本(9ミリ2本、6ミリ1本)
・認印6本
・銀行印2本
・実印1本

なんと合計9本でした。意外と多いので自分でも驚きました。

認印は何度か忘れたために出先で都度買ったため、どんどん増えてしまったようです。

シャチハタは宅配を受け取るために玄関に1本、机に大小1本ずつが入っています。

銀行印は未だにどの銀行でどのハンコを使っているのかがわかりません。「ハンコ違ってますよ」と言われるので、必要な時は2本持って行き「どっちでしょう?」と言うことにしています。

滅多に使うことはない実印は机の奥の定位置にあります。

これだけ電子取引・電子申請が普及し今もハンコはなくなりませんし、本人が目の前にいてもハンコが違えば、認められないこともあります。自筆サインよりもハンコのほうが信用されるのです。

ただ、宅配便でも徐々にハンコがいらなくなってきています。逆にハンコでなくサインを求められることもありますし、銀行でもハンコなしで口座開設が可能な時代になりました。

少しずつですが、不要なところからはハンコの登場場面が少なくなってきているようです。

TOPIC 03

法律上効力を持つハンコは文化?

出典元:https://www.shutterstock.com

テレビをつけたら、たまたまハンコに憧れてフランスから日本にやってきたという男性に密着する番組をやっていました。なかなかのイケメンなのに、なんでハンコが好きなの? ハンコのどこに魅力があるの? と、とても不思議でした。

しかも、彼はハンコを捺す度に、おおはしゃぎ。その姿が何というか無邪気で、ハンコを捺すのがそんなに楽しいのかとも思えました。

正直、今までハンコに惹かれたこともなく、身近にある道具のひとつでしたから、その番組がとても新鮮に思えたのです。彼から見たハンコは「魔法の道具」というのですから、やはり驚きです。

この番組を見て外国人からハンコがどのように見えるのかがわかり、今でも見て良かったと思っています。

海外では基本的に自筆サインなのでハンコは当然必要ありません。だから、ハンコなしで暮らしていけます。

印鑑登録制度があるのは台湾や韓国、そして日本ですが、台湾や韓国ではサインと電子認証が日本よりも普及しています。ということは、効力を持つハンコは日本だけの文化ということになります。

また、最近ではなぜか、外国人向けのおみやげ用のハンコも並ぶようになりました。重要なものがおみやげって何だか複雑な気持ちですが、きっと知られることはいいことなのだと思いたいものです。

宅配便や銀行では徐々にハンコが必要なくなってきてはいますが、ハンコはなくなることはありません。

なぜなら、法律で「押印の必要性」が定められているからです。ハンコは法律上で効力を持っているので、効力をなくすためには法改正をいけません。

また、家族に代わって手続きをすることができるのもハンコならではです。たとえば、仕事や入院で銀行に行けない時に、代わりに家族が銀行に行くということも可能なので、便利に使えます。これが本人しか手続きができないとなれば、困ったことになります。

これからもハンコは必要なものでなくなることはありません。時々、外国人の視点からハンコを見つめ直すことができれば新鮮な気分でハンコが使えるようになるはずです。

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