実はしっかり意味がある! 印鑑のフォントの種類について

実はしっかり意味がある! 印鑑のフォントの種類について

印鑑に用いられるフォントには意味があります。フォントが違うと印象も違ってくるものですし、書体に合う印鑑も違ってきます。
2018年12月19日作成

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印鑑に用いられるフォントには意味があります。フォントが違うと印象も違ってくるものですし、書体に合う印鑑も違ってきます。
2018年12月19日作成

吉相体(きっそうたい)

出典元:https://www.shutterstock.com

吉相体は印相体(いんそうたい)とも呼ばれる書体で、篆書体(てんしょたい)を再デザインし、近年作成された書体です。

主に開運・縁起の良さを目的としています。
ワクいっぱいに文字が広がっているため、少々読みづらい書体です。

しかし、その分、偽造されにくく、実印や銀行印向きの書体です。
実印は、市区町村にあらかじめ届け出て「印鑑登録証明書」の交付を受けたはんこのことです。実印は認印と違ってひとり1個だけしか持つことができません。そのため、不動産取引など習慣上重要な取引に使用されています。

また、文字で埋まっている書体は見た目に、どっしりとした印象を与えてくれるため、力強い男性や会社の実印として人気があります。

枠に文字が接しているため、枠が欠けにくいというメリットもあります。

吉相体のもとは篆書体ですから、中心からワクに向かって流れていく力強い曲線が特徴です。八方に末広りを見せることから「八方篆書」とも呼ばれる縁起の良い書体とされています。

運気を高めたいと思われる人にはおすすめの書体です。

篆書体(てんしょたい)

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篆書は古代中国の書体の一つで、大篆と小篆に区別されています。
また、使われた時代によって種類があるのも特徴です。

「甲骨文」は中国最古の文字で亀の甲や獣の骨に刻られている文字です。

「金文」は殷、周時代に青銅器に掘られた文字で鐘鼎文(しょうていぶん)とも呼ばれます。「大篆」は、ここから派生した複雑な書体です。周時代に作られ、戦国時代までの通用書体でした。

「小篆」は秦の始皇帝が統したもので「説文解字」という字書に収められています。「小篆」は「大篆」をすこし簡略化してものです。

「印篆」は、漢の時代に使用された篆書で、四角い印に合うように点画も角張ったものが多いのが特徴です。
印鑑作りに用いられるのは、この「印篆」です。

また、古代中国の印はこの篆書で刻まれたことから、「篆刻」と呼ばれています。

「小篆」が篆書体の起源とされていて、その後、印章用に小篆の曲線的な書体の特徴を抑えて、直線的にした印篆(いんてん)が生まれます。はんこに用いられるのはこの書体が多いようです。

篆書が使われているのは石碑などで、偽造されにくい書体であることから、実印にも使われています。

日本のお札にも見られる書体なので、時間があるときにぜひ、探してみましょう。

篆書体は読みにくい文字なので、これも偽造されにくいというメリットがあります。そのため「実印」に最適な書体です。吉相体で作るよりも、こちらのほうが読みやすいという特徴もあります。

太枠篆書体(ふとわくてんしょたい)

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篆書体がベースとなっている書体ですが、名前の通り、ワク部分は太くなっています。
しかし、中に入る文字は細いため、篆書体と比べると柔らかく軽やかな印象を与えてくれます。

しかも、篆書体は文字の形が複雑で読みにくい書体ですが、この太枠篆書体は篆書体を改良した書体なので、篆書体ほど読みにくくはありません。

また、文字部分は細めですが、ワクが太いため、その分、強度もあります。落としたときにワクが欠けてしまうことを防ぐ効果もあります。

また、篆書体よりもきれいで、しかもおしゃれな印象も与えてくれる書体なので、女性に人気があります。
そのため「実印」や「銀行印」として作る人が多い書体です。

隷書体(れいしょたい)

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隷書体は、それまであった様々な篆書体を秦の時代に統一し、小篆(しょうてん)をさらに速記するために簡略化、実用的に改良したものと言われています。漢の時代に発達した書体で、「印篆」とも呼ばれています。

古い書体ですが、一字、一字が横に長く、波打っているのが特徴です。バランスがとれた美しい文字で、一万円札など日本銀行券にも使われている書体です。素朴で落ち着いた雰囲気を持ちます。

隷書体は横長ですが、全体的に太めの線なので、欠けにくいというメリットもあります。

印鑑に使われる書体の中でも隷書体は読みやすい書体です。楷書体や行書体に比べると力強さを感じさせますが、きっちりとしたイメージもあるため、女性にも好まれる書体です。

篆書体より読みやすい書体なので、その分、実印には向きませんが、「認印」「銀行印」など読みやすさが求められるはんこには隷書体はおすすめの書体となっています。

楷書にも近く、やや直線的な書体ですが、ワク内に収まりやすく、文字数に合わせて縦長・横長の形状にアレンジしやすいのも特徴のひとつです。


活版印刷術を発明したグーテンベルクが1460年に印刷をはじめてからすでに560年が経とうとしています。
しかし、近代ヨーロッパの活字製法や活版印刷術が日本にもたらされたのは1872年です。

日本はヨーロッパに比べればまだ150年と歴史が浅いわけですが、独自の言葉や文化を持つ国です。書体も好き嫌いがありますが、一般的に実印は偽造されにくい書体を使い、認印や銀行印には読みやすい書体を使うようにする人が多いようです。

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