ハガキの懸賞や大学の願書によく乗っている「当日消印有効」の言葉。
また、会社の上司から「印紙に消印忘れないでね」と言われたりしたことはありませんか?
実は、郵便で使われる消印、ビジネスで使われる消印と、それぞれ別の言葉の意味があるのです。
そもそも消印とはどんな意味があるのでしょうか。
また、消印の正しい捺し方とは。
今回は知っているようで知らない、消印についてご説明します。
郵便で使われる消印(しょういん)
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ポストに投函したり、郵便局へもって行ったりする郵便物は、配達処理が行われ、消印が捺されます。
切手が貼られた郵便物が家に届いた時、切手の上に印が捺されているのを見たことはありませんか?あれが郵便の消印です。
消印は切手の再利用防止のために捺されているのです。
当日消印とは
郵便での消印には「郵便物を引き受けた日」という意味もあります。
当日消印有効というのは「消印日が期日に間に合えば受付しますよ」という意味です。
応募する時に、締切日に到着するように送ればいいのか、期日を過ぎても大丈夫なのか迷うことがありますよね。
当日消印なら、締切日に送れば期日を過ぎて到着しても問題ありません。
ちなみに、当日消印有効の反対は「必着」です。
必着では、締切日に先方に到着している必要があるのです。
応募には必ずどちらかの記載はされているので、確認しておくのが良いでしょう。
ビジネスで使われる消印(けしいん)
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消印は郵便だけでなく、ビジネスの場所でも多く使われます。
この場合の消印とは、収入印紙や証券が使用済みであることを表すための印です。
郵便の消印と意味は同じですが、ビジネスの上では切手より印紙の消印する機会の方が多いでしょう。
日本では、領収書や契約書など課税対象になるものには収入印紙を貼る定めがあります。
領収書の他に売買契約書、賃貸契約書など様々なものが対処で
最低金額は50,000円の領収には200円の印紙を貼ります。
印紙が貼られていないと、税務調査で指摘を受けることとなります。
消印の正しい捺し方
収入印紙も再利用防止のために、消印を必ず捺します。(割印とも呼ばれます。)
印紙と紙をまたぐように認印を押すのが、正しい捺し方。
このとき使う印鑑は、記名に使った認印で構いません。
また、契約書は提示側と受け取り側と2人は必ずいますよね。
契約書に貼った印紙に2人が消印する方法は、印紙の両側から書類にまたぐように、甲、乙の印を捺すのが一般的です。
よく、消印を印を捺すのでなく二重線をつければ良いと誤解している人がいます。
確かに二重線を引けば再利用できませんが、正式には二重線ではいけません。
印紙税法施行令5条によると「作成者の印鑑または、署名で消印をつけなければいけない」とあります。
印紙のトラブル
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印紙は契約書の他、領収書にも捺します。
これは企業以外の販売店などでも同様です。
50,000円以上の金銭の授受があれば収入印紙を貼りレジ担当者が消印をします。
次に印紙でよくおこるトラブルの解決策を紹介します。
印紙を貼り忘れてしまった場合
領収書の印紙の貼り忘れ、または印紙に消印をするのを忘れた場合には、過怠税という罰金を課せられます。
印紙の貼り忘れは、印紙額の3倍。
消印忘れは印紙額と同額を払う必要があります。
ですので、もし印紙を貼り忘れた場合は、早急に正式なもの再発行し郵送するようにしましょう。
印紙を間違って貼ってしまった
特に契約書は、貼る場所が難しく必要のない場所に貼ってしまうことがあります。
原則、印紙は一度使ったら再利用はできません。
「じゃあ間違って貼った印紙は無駄金になってしまうの?!」と思う方もいることでしょう。
確かに、そのまま再利用するのはできませんが、税務署で手続きをすればその分のお金が還ってきます。
・必要な金額より多く印紙を貼ってしまった
・不要なところに印紙を貼ってしまった
・印紙を貼った書類をつかわなくなった
上記のような場合であれば還元することができます。
お金は審査後、銀行口座振込か郵便で送金されます。
例外により、還元ができない場合もありますので注意が必要です。
未使用印紙の交換
小売業の販売店では、レジで印紙を使う機会はあまりありません。
未使用の印紙をしまっておいたら、汚れてしまった、破れてしまったということもよくあるでしょう。
その場合でも未使用で破損・汚れのある印紙は郵便局に行けば、新しいものと交換することができます。
印紙のトラブルに注意
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消印、印紙についてご紹介させていただきました。
正しく理解していても対応を間違えてしまうこともありますが
その際は急速に対応することが大切です。
知識
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