はんこの印材には、動物性のツノ、木製のものなどさまざまな種類があります。
今回は、金属の印材にスポットをあてて紹介します。
金属の印材にはどのような特徴があるのでしょうか。
そのなかでもどのようなものが人気があるのでしょうか。
はんこのお手入れ方法も合わせてご紹介します。
印材としての「金属」の特徴
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最近では、見た目や捺印性だけでなく耐久性のあるはんこが人気です。
特に金属製のはんこは、捺印性・耐久性にすぐれた特徴をもつので、実印や銀行印の材料に選ばれることが多いです。
丈夫で印面が欠けることは滅多になく、はんこでは珍しく水洗いも可能です。
おすすめ印材の紹介
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次に金属の中でも人気のある印材を紹介します。
金属の印材といえば「チタン」ですが、マット素材のものやツヤがあるもの、スワロフスキーや宝石をあしらったものなど種類は豊富です。
チタン
鉱石から金属としチタンを取り出す技術はとても難しく、チタンの発見から金属素材に活用するまでに100年あまりかかったと言われています。
そんな希少金属であるチタンは、軽くて強く耐久性に優れ、はんこの素材に最適です。
チタンが人気の理由は、主に以下の3つです。
・おしゃれな見た目
・印材としての質
・象牙問題の意識
シルバーの色味であるチタンは、洗礼された印象を与えるカッコ良さをもっています。
医療現場でチタンが使われるように、人の汗による腐食やかぶれがなく、錆びる心配がないので耐食性や耐久性に富んでいます。
そして象牙の問題。現在アフリカゾウやアジアゾウは絶滅の危機に陥っています。
昔は象牙の輸入大国であった日本も、制限せざるを得なくなりました。
そんな象牙問題に対する意識の高まりから、チタンを選ぶという人も増えています。
象牙素材でないチタンを印材として選ぶのには、このような背景があります。
鏡面チタン
物が写りこむほどに磨き上げられた鏡面状のチタン印鑑。
通常より指紋などがつきにくい処理が施してあるので、気軽に使うことができます。
鏡のように美しく反射するフォルムが最大の特徴です。
チタン(石シトリン)
石が埋め込まれているチタンです。
シトリンは石から放たれる光が太陽に似ているため「明るさ・生命力・希望」の象徴とされています。
また、風水では富をもたらす石としても有名です。
シトリンは、活動的なエネルギーを与えてくれると言われています。
ゴールドチタン
黄金に輝くゴールドチタンは、ゴージャスかつ上品な輝きを持っています。
高級感あふれる輝きは高いステータスを感じさせてくれます。
アルミ
アルミは印鑑として使いやすい重量感で、摩耗しにくい性質から長く使用することができます。
見た目はチタンとほとんど変わりませんが、価格はチタンより安いのが特徴。
その上、耐摩耗性や重厚感はチタンに引けをとりません。
アルミなは、銅、マンガン、ケイ素、マグネシウムを混ぜて作られる合金で、合金加工によって強度を向上させています。
チタンに比べて比重が軽く、実印として扱いやすいのも特徴です。
ステンレス
ステンレスというと、食器や水回りに使われることが多いですよね
ステンレスは、あまりギラギラした感じはなく、シックで高級感のある色合いが特徴。
表面はマットな仕上がりで、落ち着いた印象を与えます。
ステンレスのはんこは、
・水に強く錆びにくい
・耐久性が高い
・捺印性が高い
というのが特徴。
実はこのステンレスという名前は、ステイン(よごれ)+レス(つかない)という2つの言葉で成り立っているのです。
価格はチタンより安く、その上耐久性は劣りません。
ステンレスのはんこはチタンより重みがあります。
シルバー
銀はバクテリアの繁殖を抑え殺菌力があることから、古くから食器や医療機に広く使われてきました。
古代や中世には銀の皿や盃は変色して異常を知らせるため、幾度となく毒殺を未然に防いだといわれています。
艶やかな輝きを放つ美しい光と色、手に取った瞬間に感じる重厚感は他にはない圧倒的な存在感を味わえます。
はんこのお手入れ方法
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今回は、金属性の印材を紹介しました。
金属は、虫食いやひび割れなどもなく、水や油にも強い印材です。
象牙の問題に加えて、印材としての機能面から人気がでてきているのでしょう。
金属性のはんこは、耐久性に優れ錆びにくいのでお手入れがしやすいのが特徴。
印面が汚れている場合には、使い古した歯ブラシなどを使って水洗いするのがおすすめです。
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